4月のメッセージ

 

 

みなさま こんにちは。

 

今年もまた新学期、新年度がスタートしました。学生も社会人の新1年生の皆様はワクワクとドキドキが入り混じったご心境ではないかと拝察します。

 

私はこれまでの長い人生の中で3回転職をしています。最初の転職は25歳、二度目は28歳、そして三度目が38歳だったと思います。一度目はそれまで培ってきたスキルが全く生かせない180度方向性の違う仕事にチャレンジしました。それこそ、人生はじめて社会に出た時と同様、いえそれ以上にワクワクとドキドキが私の心と頭の中までもパンパンに締めていたことを今でもはっきりと覚えています。当時は今のようなネット社会ではありませんでしたので、自己研鑽の類の本をどれほど読み漁ったか(笑)。二度目は一度目の延長線上に進みました。もっと自分自身を高めたいという強い自己成長意欲に目覚めたときでした。そこに挑むために予め調べて、必要な資格も取得しましたし、本気モードで高みを目指したときでした。希望通りの転職が出来ましたが、働く環境がけた違いに大きくなったことで、仕事の幅、深さを大いに実感できる機会となりました。25歳と28歳共に選んだ仕事は国際法律事務所の弁護士秘書でしたが、28歳からのステージが今現在の私のベースになっていると考えています。三度目は私のプライベートな環境が180度変わってしまった予期せぬタイミングでの転職でした。選んだ仕事はその業界でいうところの最大手と言っても過言ではないところでしたので、さらに多くの人たちの中でいろんな経験をさせていただきました。2年目だったか執行役員に抜擢され、いわゆる管理職を経験したのもその頃です。今、思い返せば、それらのすべてが今の私の仕事に必要な能力と、仕事に必要な行動特性や思考特性までを身につけることにつながりました。プラス頑張るための勇気も学んだと自負しています。その間、嫌なこと、辛いことも多々ありましたが、一つだけ胸を張って言えるのは、落ち込んでもなんとか立ち直ったということです。ずっと下を見たままではなく、辛いことがあったときは、今の自分ではだめだ、もっと頑張らなければと自分に喝をいれながらなんとか乗り越えて今に至ります。

 

新生活の始まりを応援するタイミングでなぜ転職の話をしたかといえば、就職先が決まった学生たちの中にはこんな学生たちがいるからです。
「とりあえずこの仕事で頑張りますが、きっと折を見て転職します。だって第一希望の仕事ではないですから」 という言葉を結構聞いてきました。また新入社員研修のアンケートでも、自分自身を振り返る言葉の中に前向きの反対に感じる感想も少なからず見かけるからです。就職活動を終えた学生達が一番キラキラした表情で私に報告しにくるのは、やはり第一希望の仕事に就けたときでしょうか。第一希望とそうでないところに決まった学生たちのモチベーションが違ってもいたしかたないのかもしれませんが、ただ、この時期、私は心から皆さんに胸を張って第一歩を踏み出してほしいと願っています。

 

新社会人にとっての殆どが、新しい仕事に就くタイミングです。前もってそのやり方を知っている必要などありません。最近はインターンシップから内定につなげていく道が主流になりつつありますので、インターンシップ選考からうまくいかなかった学生たちの不安な気持ちは分かりますが、世の中にある新しい、いえ初めての新社会人としての仕事はすべて学びの機会だと捉えてみてはいかがでしょうか。インターンシップに行っていなくても、やり方を知らなくても、4月1日からの様々な研修で精いっぱい学び、いろんなことに挑戦していくことで、いつしか第一希望とは思えなかった仕事が好きになることもあるはずだからです。好きになるということは、皆さんが所属する組織にあなたは利益を生み出すことが出来ますし、何よりもそれがあなたの財産になるからです。自分では気がつかなくても、あなたは間違いなく仕事を通して成長していくということなのです。

 

42歳で小さいながらも自分の会社をもち今に至りますが、学生と社会人の両方を支援する仕事です。どちらも知っているからこそ、新入社員研修のこの時期、声をかけてくれる人たちがいます。「先生、僕のこと覚えていますか?」って。私にとって、この仕事をしていて良かった、と思える本当に嬉しい時でもあります。

 

先に述べたようにインターンシップから就職活動を始める学生たちが年々増えています。互いを知ることに大きな意味がありますし、今や低学年でも参加できる企業が増えていますので、学生たちにはアルバイトやボランティア以外のこのインターンシップに機会があるなら参加することに大きな意義があると思っています。しかしながら、一つだけ懸念を感じることがあります。それは、早期に自分のキャリア選択の意思決定につながるのがインターンシップですから、その選ぶ時点から、案外、知らない職業を無視してしまう可能性があるということです。世の中にはありとあらゆるジャンルの仕事がありますから、学生の皆さんには広い視野をもっていろんな仕事や機会にチャレンジしてほしいと思います。

 

新社会人の皆さんは総合職としての採用が多いはずです。一通りの研修を受けたあと、組織の中のいろんな部署を経験し、あなたの適性をみて適材適所に振分られていきます。最初の部署が思った仕事ではなかったとしても、どうか落ち込まないで、真摯に仕事に向き合ってくださいね。新卒一括採用には是々非々があると思いますが、一人前の社会人に育つための大事な過程、時間だと考えています。すぐに、こんなはずではなかったと転職に走る人も少なくありませんが、どうか短絡的な見方をせず、今の環境の中で自分の力をまず蓄えてください。新卒の今だからこそ、それが出来る最高のチャンスであることを忘れないでくださいね。

 

そして新しい門出に必要なことがもう一つあります。それは良好な人間関係を築くことと、それを維持する能力こそが仕事での成功において最重要だということです。分かりやすく言えば、就職活動の面接時から求められていたコミュニケーション能力のことです。ただ就職活動時と新社会人になってからのコミュニケーションは同じではありません。就職活動時は思いっきり自分の考えを述べ、積極的に自己PRをすることでしたが、組織の中では最初からあまりに自己主張しているとあなたがいずらくなることもあります。あなた以外、同期以外は正社員以外の人もすべて目上の人であることを忘れないでください。相手に敬意を表し、教えていただくという謙虚な姿勢が、どんな年齢の人とも良好な人間関係を作ることにつながります。先輩たち、上司から学ぶことはたくさんあります。そんな人たちに上手に溶け込むことが、あなたの最初の仕事を好きになるきっかけになるはずです。

 

今や転職することも当たり前の時代ではありますが、願わくば、今の仕事が嫌だからという横滑りの転職ではなく、ご縁のあった組織の中で着実に力をつけて、その機を狙いながら賢く自己成長につながる転職が出来ればいいですね。これから始まる仕事人生は、今までよりもずっとはるかに長い道のりです。人生100年時代をどう生きるか、その始まりが今。あなたたちは今、自分の今後の未来を左右する大事な一歩を踏み出したばかりなのです。

 

皆さんの新しい門出が明るくキラキラしたものになりますよう、心から応援しています。 そうそう、既に卒業式を終えたばかりの学生たちと、この5月や夏休みに再会しましょう、と約束しています。どんな武勇伝が聞けるのか今から楽しみにしています。人によってはその時期、既に失敗したこと、辛いことを聞くこともあります。でも大丈夫、人生の先輩である私がちゃんと相談に乗りますからね。

 

無理をしないで、でも頑張って。

 

知らないこと、分からないことは素直に教えてください、と言える勇気をもちましょう。知ったかぶりは自分を辛くするだけです。

 

職場での報連相(報告・連絡・相談)を大事にしてくださいね。 これができれば一人前ですし、上司や先輩とのコミュニケーションの機会になります。

 

そしてもう一つ。人間関係をよくする“魔法の言葉”を一日にたくさん言葉にしてくださいますか?

 

“ありがとうございます”

 

という言葉です。この言葉を言うときのあなたの笑顔が目に見えるようです。

 

私でよろしければ、これからもいつでも応援します。悩みでもなんでも遠慮なくおっしゃってください。私はいつでも、これからも皆さんの味方ですから。

 

フレーフレー、新生活スタートの皆さん!!

 

年齢に関係なく、イキイキとした日々を過ごしたいものですね。心身ともに気をつけてお互いに頑張りましょう。

    坪田まり子

 

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